アメリカのプロトレイルランナー、サブリナ・スタンリー Sabrina Stanley (USA) が、コンテンツ配信プラットフォーム「OnlyFans」とスポンサー契約を締結したことを発表しました。
「OnlyFans」はクリエイターが月額料金を設定して画像、動画、テキストなど限定のコンテンツを提供し、サブスクリプションを通じてファンがそのクリエイターを直接支援で切るというプラットフォームです。同種のサービスの中では成人向けコンテンツに寛容なプラットフォームとして知られますが、それ以外のクリエイターにも広く利用されています。
スタンリーはOnlyFansがサポートするアスリートのチームに加わった初めてのトレイルランナーとなり、スポーツ界におけるパートナーシップの先端的な事例の一つとなります。
ハードロックでの優勝など、タフなウルトラランナーとして活躍するサブリナ・スタンリー
スタンリーはコロラド州シルバートン Silvertonを拠点に活動するプロトレイルランナーで、Hardrock 100での2度の優勝やUTMBでトップ10でのフィニッシュ、レユニオン(Diagonale des Fous)での優勝などの実績を持つ女性トレイルランニング・アスリートです。今回の契約により、彼女は自身のトレーニングやレース準備、日常生活の舞台裏をOnlyFansで配信する予定で、ファンと直接交流する機会を提供します。
プレスリリースの中でスタンリーは、「私は長年OnlyFansクリエイターになりたいと思っていました。今では、このプラットフォームがアスリートを支援し、安全性や包括性、クリエイターのエンパワーメントを優先することに誇りを感じています」とコメントしています。
スポーツ界へのOnlyFansの進出
クリエイターのためのコンテンツ配信とファンとの交流のためのプラットフォームとして知られるOnlyFansは、近年スポーツ分野にも進出しており、多様なジャンルのアスリートとのパートナーシップを拡大しています。スタンリー以外にも、モーターサイクルレーサーのジョシュ・ヘリン Josh Herrin (USA)、オリンピック出場経験をもつボブスレー選手のリサ・バックヴィッツ Lisa Buckwitz (GER)、UFCファイターのチャールズ・オリベイラ Charles Oliveira (BRA)などが同プラットフォームに参加しています。
トレイルランニングのアスリートをサポートする新しいモデルとなるか
今回のOnlyFansによるスタンリーとの契約のニュースは、トレイルランニング界におけるアスリートのスポンサーシップや収益化モデルに新しい手段が確立される可能性を示しているのかもしれません。個人のブランドとファンとの直接的な関係を構築することが容易に可視化される時代においては、スタンリーのようなトップアスリートが新たなプラットフォームを活用する姿勢は、多くのアスリートやクリエイターにとって新しいモデルとなるでしょう。
また、この動きはトレイルランニングという競技そのものの認知をさらに広げる契機にもなるかもしれません。スタンリーは3月21日にアルゼンチンで開催されるValhöll Fin del Mundo by UTMB(130km)で2025年シーズン初戦を迎えます。彼女の活躍とともに、この新たな試みがどのような結果を生むのか注目していきたいと思います。
ソース