ダコタ・ジョーンズ Dakota Jones が今週末、100マイルアメリカ記録更新に挑戦、気候変動への行動支援を呼びかける
かつてハセツネCUPで大会新記録を出したことで日本でも話題になりました。
トレイルランナーであり、非営利団体「フットプリンツ Footprints」の共同創設者でもあるダコタ・ジョーンズ Dakota Jones (USA)が、今週末の2025年2月14日にラスベガス郊外で開催される「ジャックポット100マイル Jackpot 100 Mile」に挑戦します。この挑戦は、彼にとって単なるレースではありません。彼はこの場を通じて、気候変動への行動を支援するための資金調達と意識啓発を目指しています。
この活動について、ダコタ・ジョーンズがメディアで自らの考えを披露しています。
Dakota Jones To Attempt 100-Mile American Record in Fundraising Effort (iRunFar)
新たな挑戦:アメリカ記録更新を目指す
現在34歳のダコタ・ジョーンズはトレイルランニングのアスリートとしては早熟で10代の頃からコロラドを中心に各地のレースで成功してきました。コロラド州立大学に入学しますが、退学して世界各地のトレイルを走ります。その中には2012年のハセツネCUPで7時間22分で優勝したことも含まれています。その後、彼はモンタナ州立大学に再入学して機械工学を学びます。気候変動問題への関心が高まる中で、技術的な解決策を理解してそれを効果的に伝える力を身につけたいという思いがその動機でした。近年はTransvulcaniaやハードロックといったトレイルランニングのレースにも復帰して再びも走るようになり、好成績を収めています。
ダコタは、これまでテクニカルで山深いトレイルを走るレースで活躍してきましたが、今回の挑戦では平坦で舗装されたコースでの100マイルレースを走ります。目標は、ザック・ビッター Zach Bitter (USA)が2019年に「シックス・デイズ・イン・ザ・ドーム Six Days in the Dome」で樹立した100マイルのアメリカ記録(11時間19分13秒)を更新することです。
彼にとって、この挑戦は単なる記録更新以上の意味を持ちます。2022年のJavelina Jundred 100 Mileを走った経験から、「平坦なコースならさらに速く走れるのではないか」という思いが生まれたといいます。そして、この挑戦を通じて、自身の限界を試すだけでなく、気候行動への支援を広げる機会とすることを望んでいます。
「Footprints」と気候行動を支えるキャンプ
ダコタは、自身が共同設立した非営利団体「Footprints」を支援するためにこのレースを走ります。「Footprints」は、地域社会で気候変動対策プロジェクトを実現する人々を支援する団体で、毎年バーモント州でキャンプを開催し、科学やビジネス、コミュニケーションなど多分野の専門家の指導のもと10のプロジェクトを具現化しています。
このキャンプでは、参加者が自分自身のスキルやネットワークを活用してコミュニティに貢献できるプロジェクトを形にする方法を学びます。これまでに約40の気候変動対策プロジェクトが支援され、その中にはニューヨーク州フィンガーレイクス地域の水質問題に取り組むランニングイベントや、海洋プラスチックを利用したソックス製造会社の設立などが含まれています。
レースと連動した資金調達
今回の挑戦では、「Footprints」の2025年キャンプ開催費用として3万ドル(約400万円)の資金調達を目標としています。この資金はキャンプ会場の使用料や食事提供費用、参加者移動費用、そして各分野で造詣の深いメンターを招くために使われます。また、レース翌日には「Footprints」の卒業生やメンターたちによる12時間リレーも行われる予定で、このイベント全体が気候変動対策への集団的行動の象徴となります。
誰もが自らのスキルやネットワークを通じて社会に貢献できるかもしれない
ダコタ・ジョーンズはランナーとして得た知名度やネットワークを最大限に活かし、自身だけでなく他者にも影響を与えるプロジェクトを推進しています。彼の取り組みは、私たちとっても自分自身のスキルや人とのつながりを見直し、それらを社会貢献につなげる可能性について考えるきっかけとなるかもしれません。
ダコタと「Footprints」の活動を応援したい方は、以下の方法で協力できます。
2月14日と15日に「Footprints」のInstagramフィードで応援メッセージをポスト
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