今週末の2月8日、9日にアメリカ・アリゾナ州でトレイルランニングの名レース「Black Canyon Ultras」が開催されます。その前日に行われたトークイベント「Shakeout Show」の内容をご紹介します。このイベントは、HOKAが主催し8日の100kmレースや9日の50kmレースについて、トークが展開されました。
1. Black Canyon Ultrasの魅力とコース
イベントの冒頭では、Freetrailを主催する司会のディラン・ボウマン Dylan Bowman がBlack Canyon Ultrasについて解説しました。このレースは2014年にスタートし、現在では1700人以上が参加する大規模イベントに成長しています。コースは約100km(61.5マイル)で、6200フィート(約1900m)の高低差を含むネットダウンヒル(累積獲得高度が累積獲得高度を下回る)であることが特徴です。
パネリストで大会当日のライブ配信のMCを務めるクリス・ウォーデン Chris Warden によると、このコースは前半が非常に走りやすい一方で、後半にかけて厳しい登りが続くため、多くのランナーが後半で失速するとのこと。「前半で50kmの自己ベストを狙うような走り方は禁物」と警告していました。
2. 天候と戦略:今年のレース条件
今年のBlack Canyon Ultrasは、朝は摂氏4℃程度(華氏40度)、昼間には摂氏23℃(華氏74度)まで上がる予想となっています。乾燥した環境と日差しの強さがランナーに影響を与える可能性が高く「早めに体温を下げる対策を徹底すること」が推奨されました。特にエイドステーションで氷を使用するなど、ウェスタンステイツで見られるような対策をとるべきだという提案もありました。
3. 注目選手と展望
女子100km
今年も多くの実力派ランナーが参戦予定ですが、注目選手として以下の名前が挙げられました:
メアリー・デンホルム Mary Denholm (USA):昨年JFK 50マイルで2位に入り、勢いに乗る選手。
エムケイ・サリバン Emkay Sullivan (USA):過去にゴールデンチケットを辞退した経験を持ち、今回はその実力を証明する機会。
ヘザー・ジャクソン Heather Jackson (USA):昨年もこのレースで好成績を収めたベテラン。
男子100km
男子では以下の選手たちが優勝候補として挙げられました:
イーライ・ヘミング Eli Hemming (USA):昨年OCC優勝者であり、今回が100kmデビュー戦。
フピター・カレーラ Júpiter CARERA (MEX):昨年このレースで2位に入り、大きな注目を集めた選手。
クレイグ・ハント Craig Hunt (USA):過去にもトップ争いを繰り広げており、経験豊富な実力派。
4. ゴールデンチケットをかけたレース
Black Canyon Ultrasは、ウェスタンステイツの出場権を獲得できる「ゴールデンチケットレース」としても注目されています。今年も上位3名(男女それぞれ)がこのチケットを手にすることになります。ただし、一部選手はすでに出場権を持っているため、順位次第では6位までロールダウンする可能性があります。
今回もライブ配信で観戦できる
Black Canyon Ultrasは、その過酷さと美しい景観からアメリカのトレイルランニングのクラシック・イベントと呼べる大会です。今年もライブ配信が予定されています。100kmが日本時間の2月8日土曜日21時30分から、50kmが日本時間の9日日曜日22時30分からとなります。
ライブ配信は日本時間では深夜となりますが、世界のトレイルランニング界の注目を集める大会の雰囲気を楽しみつつ、自分自身の限界への挑戦や冒険について考える機会となればいいですね。
Instagram: https://www.instagram.com/blackcanyonultras/
X/Twitter: https://twitter.com/aravaiparunning
YouTube (ライブ配信) : https://www.youtube.com/mountainoutpost , https://www.bit.ly/WTM-Streams
ライブトラッキング live.aravaiparunning.com